結膜炎になったらコンタクトレンズは使えない!症状と予防法、治療法とは?

コンタクトレンズのお悩み

「結膜炎に罹ったら、コンタクトレンズは使えないの?」「常にコンタクトレンズを使いたいから、結膜炎の予防法を知りたい!」そんな疑問をお持ちではありませんか?

目に結膜炎が生じたら、コンタクトレンズの使用はできるだけ控えなければなりません。

この記事では、結膜炎の種類と症状をはじめ、予防法や治療法について詳しく解説します。

1.結膜炎とは?

結膜炎とは、目の結膜と呼ばれる粘膜に発生する炎症のことです。
結膜に炎症が起きると、次のような症状が現れます。

  • 目のかゆみ、傷み、充血
  • 目やにの異常発生
  • 目がゴロゴロするなどの異物感
  • コンタクトレンズがよく汚れる
  • 涙の量が増える

結膜とは、上下のまぶたの裏側から眼球の黒目の境までを覆っている半透明の粘膜のことで、目の中に異物や細菌が入るのを防ぎ、涙の層を維持するなどの役割を果たしています。
この結膜にアレルギーの原因となる菌や物質が付着すると、異物を外に排除しようとする体の働きによって炎症が引き起こされるのです。

結膜炎は性別や年齢を問わず誰でも罹る可能性がある疾患で、適切な治療を受けず症状を放置すると、視力の低下や失明などのリスクがあります。

2.主な結膜炎の種類

次に、主な3種類の結膜炎について、それぞれの症状を詳しく見ていきましょう。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎とは、アレルギーの原因物質が目に入ることで発生する炎症のことです。

体の免疫系が花粉やハウスダストなどを異物とみなし、排除しようとするために出る反応で、目の充血や強いかゆみ、人によっては白っぽい目やにが発生するなどの症状が出ます。

アレルギー性結膜炎の症状は両目に表れ、他人には移りません。悪化すると、まぶたの裏側に大きなブツブツができる「巨大乳頭結膜炎」になることがあります。

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎とは、さまざまな細菌に結膜が感染することで生じる炎症です。
特に免疫機能が弱い幼児やお年寄りに多く見られる結膜炎で、感染力は弱く、他人に移ることはほとんどありません。

原因菌は年齢によって異なり、新生児はクラミジアや淋菌、乳幼児はインフルエンザ菌、学童期は肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、高齢者は主に黄色ブドウ球菌に感染することで罹ります。

症状としては、目の充血や異物感、まぶたの腫れなどで、ドロっとした目やにも発生する一方で、目のかゆみや痛みはそれほどありません。

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎とは、ウイルスが結膜に感染することで起きる炎症です。
主にアデノウイルスやエンテロウイルスなどによって発生し、感染力も強く他人に移しやすいため、周囲に広がってしまうことがあります。

古くから「はやり目」と呼ばれるのが流行性角結膜炎で、大量の目やにが出て目が充血し、感染力も非常に強いのが特徴です。
また、プールを介して子どもたちに感染するのが「プール熱」と呼ばれる咽頭結膜炎で、目の充血のほか、リンパ節の腫れや喉の痛み、39度前後の発熱を伴うこともあります。

さらに急性出血性結膜炎という種類もあり、罹ると白目の出血を伴います。

3.結膜炎はコンタクトレンズが原因でも起こる

結膜炎は、コンタクトレンズの装着が原因でも起こります。
コンタクトレンズに付着した汚れや細菌、ウイルスなどで、お手入れが不十分だったり汚れた手で扱ったりすると、それらが眼球を刺激して結膜炎を引き起こします。

そもそも結膜は血管やリンパ組織が多く通っており、炎症が起きやすくデリケートな組織です。

また、目を開いている間は常に外部と接していて異物に触れやすく、袋状で異物が留まりやすい箇所ですので、常に清潔な状態を保つ必要があります。したがって、コンタクトレンズはケアを怠らず、適切に使用するようにしましょう。

4.結膜炎でもコンタクトレンズは使用できる?

結膜炎に罹ったらコンタクトレンズの使用を中止して、早急に眼科を受診しましょう。

結膜炎の症状が出たら使用を控える

結膜炎に罹っている時は、できるだけコンタクトレンズの装着は控えましょう。
目のかゆみや痛みなどの症状がある時にコンタクトレンズを使い続けると、それらが悪化する恐れがあるからです。

また、コンタクトレンズを装着していると、治療に使われる点眼薬が作用せず、症状が長引いてしまいます。そのため、目のかゆみや充血といった違和感を覚えたら、レンズの使用は中止しましょう。

自己判断はNG!早急に眼科の受診を

結膜炎の症状が出たら、自分で判断せず、早急に眼科を受診しましょう。

結膜炎の種類は病院で検査をしなければ判明せず、処方される点眼薬も異なります。点眼薬はドラッグストアなどでも市販されていますが、適切なものを自分で選ぶのは困難です。また、不適切な点眼薬ではいくら使っても治りませんし、かえって悪化する恐れもあります。

早く治すためにも、結膜炎が疑われる症状が生じた際はコンタクトレンズの使用を避け、早急に眼科を受診しましょう。

5.結膜炎を予防する方法

最後に、結膜炎を予防する方法について紹介します。

汚れた手で目やコンタクトレンズを触らない

1つ目の予防法は、汚れた手で目やコンタクトレンズを触らないということです。
手指が汚れたままコンタクトレンズを扱うと、指についた汚れや細菌、ウイルスがレンズに移ってしまい、結膜炎の原因となります。

そこで、コンタクトレンズを付けたり外したりする時は、必ず石鹸を使って手洗いしましょう。手洗いの際は、石鹸をしっかりと泡立て、手の平や甲だけではなく指先や指の間、そして手首まで丁寧にこすり、水で十分にすすいでから清潔なタオルで拭き取ります。特にコンタクトレンズを外す際は怠りがちですので、忘れずに手洗いをしましょう。

コンタクトレンズを清潔に保つ

2つ目は、コンタクトレンズを清潔な状態に保つことです。
コンタクトレンズを適切な方法でお手入れしないでいると、レンズに残留した汚れがアレルギーを引き起こす物質に変化して、アレルギー性結膜炎の原因となります。

特にアレルギー性結膜炎は、長期間使うタイプのコンタクトレンズを使用している方によく見られますので、念入りにケアしましょう。

6.結膜炎に罹った際の治療法

最後に、結膜炎に罹った際の治療法について解説します。

アレルギー性結膜炎の治療法

アレルギー性結膜炎に罹った時は、眼科で改めてレンズの洗浄方法が指導されることがあります。
洗浄の手順に問題がないにも関わらず結膜炎が生じている場合は、ワンデータイプの使い捨てコンタクトレンズに替えて様子を見ます。

また、抗アレルギー成分やステロイドが含まれた点眼薬が処方されますので、定期的に目に差しましょう。経過が良好であれば、多くの場合1〜2週間で完治します。

細菌性結膜炎の治療法

細菌性結膜炎の場合は、抗生物質が入った点眼薬で治療します。
順調にいけば、1〜2週間で完治するでしょう。
細菌の種類によっては、抗菌成分の入った眼軟膏や内服液も処方されます。

ウイルス性結膜炎の治療法

ウイルス性結膜炎だと判明したら、自然治癒するのを待ちます。
現時点ではウイルスに効く薬は存在しないため、基本的に点眼薬の処方はありません。
治るまでには2〜3週間ほどかかりますので、その間はコンタクトレンズの使用を控えましょう。

7.まとめ

目の結膜に炎症が起きる結膜炎は、コンタクトレンズが原因でも生じる疾患です。
目にかゆみや痛みといった違和感があれば、コンタクトレンズの使用を中止して、早急に眼科を受診しましょう。

結膜炎は種類によって効く薬が異なるため、自己判断は厳禁です。万が一結膜炎に罹ってしまったら、医師に指示された治療法で確実に治しましょう。

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