コンタクトを付けたまま使える目薬とは?選ぶポイントや注意点を解説。

コンタクトレンズの基礎知識

「コンタクトをしたままでも目薬って使える?」とお悩みの方も、多いことでしょう。
コンタクト用の目薬を使えば、レンズを装着したまま目に差すことができます。
一方で、普通の目薬はレンズや目に悪影響を及ぼす可能性がありますので、注意が必要です。
この記事では、コンタクト用と普通の目薬の違いや製品を選ぶポイント、そして目薬の差し方について詳しく解説します。

1.コンタクト用の目薬とは

コンタクト用に作られた目薬は、含まれている成分が普通の目薬とは大きく異なります。

・コンタクト用目薬と普通の目薬の違い

コンタクト用目薬と普通の目薬には、その成分と効果で大きく異なります。
コンタクト用の目薬は主に、目の乾燥を防ぎ、レンズの目の張り付きやゴロゴロ感を緩和する成分が含まれています。
そして、目の充血や疲れ目を和らげるのが普通の目薬であり、成分もそれに対応したものが配合されているのです。
このように、それぞれに使われている成分は明確に違います。

・防腐剤がレンズや目に影響を及ぼす

市販の目薬の多くには「防腐剤」が配合されており、これがコンタクトレンズや目に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、防腐剤がコンタクトレンズに吸着すると、角膜にダメージを与えたり、レンズ自体が変形したりする危険も。
それに対して「コンタクト用」とパッケージに記載されている目薬は、レンズへの影響が少ない成分で作られていますので、コンタクトを装着したまま安心して点眼が可能です。

2.【レンズ別】コンタクト用目薬を選ぶポイント

では具体的に、コンタクトレンズの種類に応じた目薬の選び方について解説しましょう。

・ソフトレンズには、コンタクト用目薬を選ぶ

2ウィークや1ヶ月タイプなどのソフトレンズには、コンタクト用目薬を選びましょう。
ソフトレンズは柔らかく水分を多く含んだ素材で作られていますので、普通の目薬に含まれる防腐剤をレンズが吸収しやすく、蓄積された成分が目にダメージを与える可能性があります。
また、レンズが変形したり白く濁ったりするリスクも増えます。
コンタクト用目薬はレンズや目に配慮されて作られているため、これらの不安はありません。

・ハードレンズは普通の目薬もOKだが、注意点も

ハードレンズであれば、目に装着したまま普通の目薬も使えます。
ハードレンズはソフトレンズよりも硬い素材で作られているため、防腐剤の吸収が少なく、目への影響がほとんどありません。
ただし、一部のハードレンズでは防腐剤を吸収する可能性がありますので、事前にレンズの取扱説明書をチェックしておきましょう。

・カラコンは、目薬の注意事項に従う

カラーコンタクトレンズの場合は、目薬に記載されている注意事項に従ってください。
ソフトレンズと同じように、普通の目薬の防腐剤がカラコンに影響を与え、レンズが変形したり目にダメージを与えたりする可能性があります。
また「コンタクト用」と書かれている目薬でも、カラコンには使えないものも。
製品のパッケージに「カラーコンタクトを除く全てのコンタクトに使えます」または「ハードレンズ対応」といった記述がある場合は、カラコンには使用しないでください。

3.【症状別】コンタクト用目薬を選ぶポイント

次に、症状に合わせたコンタクト用の目薬を選ぶポイントを解説します。

・ドライアイには人工涙液タイプを選ぶ

ドライアイの症状が気になる方は、人工涙液タイプの目薬がおすすめです。
目の乾きやゴロゴロ感は、涙の量が不足することで引き起こされます。
そこで、自然な涙に近い成分が含まれている人工涙液タイプを使えば、角膜や結膜の乾燥を防ぎ、不快な症状を和らげてくれるのです。
ただし、人口涙液タイプの目薬には治療効果がなく、頻繁な点眼は自然な涙液の有効成分まで洗い流してしまう可能性がありますので、適切なケアを心がけましょう。

・疲れ目にはビタミン配合タイプを選ぶ

コンタクトの着用による疲れ目には、ビタミン配合タイプの目薬を選びましょう。
ビタミンBには、疲れた視神経の機能を高める働きがあり、目の疲れを軽減してくれます。
さらにビタミンAには角膜を修復し、涙を目に溜める効能も。
目がショボショボするなど、目の疲れに悩まされている方は、ビタミンが含まれた目薬を選びましょう。

・目の痒みにはクロルフェニラミン配合タイプを選ぶ

目の痒みが気になる方には、クロルフェニラミン配合の目薬がおすすめです。
この成分は痒みの原因であるヒスタミンの活動を抑制し、アレルギーによる不快な症状を和らげます。
また、多くのクロルフェニラミン配合タイプは、コンタクトを装着したままでも使用できるため、目薬を差す際の手間が省けます。
ただし、目の痒みが続くようであれば眼病が疑われますので、早めに眼科を受診しましょう。

4.コンタクト用目薬の差し方と注意点

最後に、コンタクト用目薬の正しい差し方と注意点について解説します。

・コンタクト用目薬の差し方

コンタクト用の目薬は、次の手順で差しましょう。

  1.  石鹸で手をしっかり洗う。
  2. 上を向いて片方の手で下まぶたを軽く引っ張り、もう片方の手で目薬を1滴垂らす。
  3. まばたきはせずにゆっくりと目を閉じ、目頭を押さえながら1分ほど待機する。
  4. 目から目薬があふれたら、ティッシュやガーゼで拭き取る。

点眼の際は、容器の先がまつ毛やまぶたに触れないように注意しましょう。
触れてしまうと、目に雑菌が入ってしまい眼病のリスクが高まります。

・コンタクト用目薬を差すタイミング

目薬を差すタイミングは製品によって指定されていますので、必ず取扱説明書の用法・用量を確認しましょう。
一般的な製品では1日に3〜6回、1回あたり1〜2適が推奨されています。
なお、目薬を差しすぎると、涙に含まれている有効成分まで洗い流してしまい、目の状態を悪化させる恐れがあります。
また、コンタクトを外して点眼するタイプの場合は、成分がレンズに影響しないよう、5〜15分ほど置いてからレンズを着用しましょう。

・コンタクト用目薬の保管場所と使用期限

コンタクト用目薬は直射日光を避け、涼しい場所で保管しましょう。
また、未開封であればパッケージに表示された有効期限まで使用可能ですが、開封後は劣化が進むため、早めに使い切ることが推奨されています。
そして、劣化した目薬を使用すると、期待する効果が得られないばかりか、目に悪影響を及ぼす可能性もあります。
なお、冷蔵庫での保管も可能ですが、絶対に冷凍庫で凍らせないようにしましょう。

5.まとめ

今回は、コンタクト用と普通の目薬の違いや製品を選ぶポイント、そして目薬の差し方について解説しました。
コンタクト用の目薬と普通の目薬は、含まれている成分が異なりますので、レンズの種類に合わせて製品を選びましょう。
ドライアイや疲れ目、目の痒みといった症状によっても、選ぶべき目薬は変わります。
目薬は差しすぎても目のトラブルを招きますので、適切に使用してくださいね。

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